株を担保にお金を借りる証券担保ローンとは?特徴やメリットなどを解説

株を担保にお金を借りる

証券担保ローンとは、保有している株式を担保にお金を借りられるローン。

銀行などの金融機関からお金を借りられない場合でも、持っている株があれば証券担保ローンによってお金を借りられます。

株を売却せずに持ち続けながら、融資を受けられるのがメリット。

この記事では、証券担保ローンの特徴やお金を借りる仕組みについて、詳しく解説していきます。

株を担保にお金を借りる証券担保ローンの特徴・メリットとは?

証券担保ローンは、消費者金融カードローンなどの無担保ローンよりも、低金利で融資を受けられます。

融資の使用目的は原則自由ですが、投資資金や学費、リフォーム資金など、大きな金額が必要になったときに使用されることが多いです。

融資額が5,000万円を超える場合は、担保内容や取引実績等の別途審査が行われます。

ここからは、証券担保ローンの特徴やメリットを解説していきます。

証券担保ローンは消費者金融よりも低金利で借りられる可能性が高い

証券担保ローンは担保がある分、無担保・無保証人で融資を受けることができる消費者金融のカードローンよりも低金利な点が特徴に挙げられます。

消費者金融は担保なしでお金を借りられますが、証券担保ローンの場合は担保となる株が必要です。

担保があることでお金を貸す側は、融資額を回収できず損失するリスクが低くなります。
そのため証券担保ローンの場合は、より低金利で融資を行えるのです。

証券会社と銀行が提供するカードローンの比較表になります。

野村証券1.5%
SBI証券3.675%~4.175%
日本証券3.175%~4.175%
イオン銀行3.8〜13.8%
りそな銀行3.5〜13.5%
三井住友銀行4.0〜14.5%

表からも分かる通り、証券担保ローンの方が金利は低くなっています。
大きな金額が必要になったときは金利が低い方が断然お得です。

最大1億円などの高額な借り入れも可能

証券担保ローンでは最大1億円など高額な借り入れが可能です。
例えば、みずほ銀行カードローンの限度額が800万円であるのに対し、SBI証券の限度額は1億円となっています。

株式資金だけでなく、まとまったお金が必要な場面で証券担保ローンは役立つ融資。
金利も比較的低いため、高額な金額でも他のローンより利息が膨らみづらいです。

例えば「子どもが留学に行くのに資金が必要」「新しい家や車を購入するため融資を受けたい」といったときでも、高額な融資を受けられるため、必要な資金を準備できるでしょう。

担保があるので審査に通る可能性が無担保よりも高くなる

株を担保にして融資を受けるため、審査に落ちることは無担保ローンと比較すると低くなる可能性があります。

しかし、3000万円を超えるような多額の融資を受ける場合は、別に審査が行われることがあります。

カードローンで融資を受ける場合、無担保であるため、在籍確認など審査が徹底して行われますが、証券担保ローンは比較的スピーディーな借り入れが可能です。

例えば、大和証券の「ダイワLMS」は12時までに申込を完了させれば、当日に借り入れできます。

インターネットで簡単に手続きを行える証券担保ローンも多く、手続きを面倒に感じる方におすすめです。

現金が欲しい時に株を売らなくても済む

証券担保ローンは株を売らなくても融資を受けられます。

株を売らないで融資を受けられるので、株主優待や配当金など株主としての権利を失う必要がありません。

ローンを利用しながら、株の売買も自由に行えるため、株の買い時や売り時を逃す心配もないので安心です。

信用取引口座やFX口座等を担保にする株式など、中には証券担保ローンを利用できないパターンもあるため、事前に注意事項をしっかりと確認しましょう。

「資金が必要だけど投資は続けたい」「勤務先の株式を所有しているけど売りたくない」というように、資金運用を行いながら資金調達を行いたい方は証券担保ローンを利用してみましょう。

株を担保にお金を借りる証券担保ローンの仕組み

今回はSBI証券の『コムストックローン』を例にして、証券担保ローンの仕組みを解説します。

証券担保ローンの申し込みからお金を借りるまでの流れは、どの証券会社でも基本的に同じとなるため、参考にしてみてください。

融資までの流れは、以下の通りです。

証券担保ローンの融資までの仕組みを図解
  1. 証券口座の株式に担保権が設定される
  2. 証券会社が日証金に担保残高の報告を行う
  3. 利用者が融資の申し込みを行う
  4. 証券口座、または銀行口座に融資金が振り込まれる

日証金と提携している金融機関の証券担保ローンを利用する場合、証券会社と日証金のやり取りが完了次第、融資を受けられます。

証券ローンが独自で提供している証券担保ローンの場合は、証券会社の審査が完了次第、借り入れが可能です。

証券担保ローンで借り入れられる限度額はどのくらい?

基本的に証券担保ローンで借り入れられる限度額は最大時価総額の60%となっていますが、会社によって限度額は異なります。

大体いくら程度の融資を受けたいか目安を設けて、限度額の比較を行い、融資先を決定しましょう。

30万円から最大1億円までの融資を行っている会社が多く、中には10億円まで借り入れを行える会社もあります。

以下は証券担保ローンと、カードローンの限度額となっています。

野村証券50万円~1億円
SBI証券130万円~1億円
日本証券30万円~1億円
イオン銀行100万円
三井住友銀行700万円

消費者金融のカードローンは限度額が証券担保ローンと比較して低いです。
1000万円以上な大きな資金が必要な方は証券担保ローンの利用をおすすめします。

証券担保ローンで担保にできる有価証券とは?

有価証券とは株式、債券、手形、小切手などの財産的な価値を証明する書類のことを指します。
金融機関によって担保の対象となる有価証券は異なるため注意が必要です。

野村証券の場合、対象となる有価証券は以下のようになります。

  • 国内上場株式
  • 上場優先出資証券
  • 国内ETF、国内REIT(J-REIT)、国内ETN一部の外国上場株式
  • 円貨建社債
  • 国内公募投資信託
  • 野村のラップ口座
  • 外国債券
  • 日本国債
  • 地方債
  • 公社・公団債(政府保証債)

ダイワのSATローンⅡは以下の通りです。

  • レバレッジ型ETF
  • 海外上場株式
  • 国債
  • 政府保証債
  • 地方債
  • 金融債
  • 電力債
  • 社債
  • 円建て外債
  • 外貨建債券
  • 投資信託

所有する有価証券が対象となるかを、事前に確認しておきましょう。

証券担保ローンを利用してお金を借りるまでの流れ

証券担保ローンを利用は通常取引窓口やオンラインで行います。
例えば、日証金のコムストックローンの場合、契約の流れは以下の通りです。

  1. 利用申込画面に基本情報を入力する
  2. 利用申込書類を受け取る
  3. コムストックローン利用申込書とお取引に関する重要事項確認書の記入を行う
  4. 返信用封筒を使って返送する
  5. メールで重要事項の確認を行う
  6. 審査通過の通知を確認する
  7. 簡易書留で「ログインID・仮パスワード発行のご通知」が送付される

金額によって来店が必要な場合もありますが、基本的に来店する必要がなく、インターネットで取引を完結できるため、忙しい方におすすめです。

「急にまとまったお金が必要になった」という場合でも、窓口へ行く手間なくスピーディーに資金を用意できます。

証券担保ローンを利用する際の注意点とは?

証券担保ローンを利用するにあたって、注意点がいくつか存在します。
お金に関わることなので、気をつけるべきポイントをあらかじめ確認しておきましょう。

株価が下がると追加担保や強制売却の可能性がある

担保としている株式の時価が下落すると、株式が強制売却されたり、追加担保が必要になったりするケースがあります。担保の価値が、融資金の7割程度が基準となっているところが多いです。

売却損が発生する可能性があるため、融資を受ける際は余裕を持って見積もりをとるのがおすすめ。
返済を延滞すると年率14.0%の遅延損害金が発生します。

例えば1000万円の融資を受けた場合、140万円の遅延損害金を支払う必要があり、注意が必要です。
そのため、株式への再投資はリスクが高く推奨されていません。

住宅ローンよりも低金利だから証券担保ローンを利用しようと考えている方も、株価の変化によって損する可能性があると理解しておく必要があります。

証券担保ローンについて不安がある方は契約を完了させる前にカスタマーサービスに問い合わせて相談しましょう。

証券担保ローンを利用できる証券口座は限られている

証券担保ローンの契約ができる証券口座は、限られています。

野村證券、SBI証券、SMBC日興証券、野村證券、大和証券などに証券口座に株式を保有していると、各会社の証券ローンや日証金と提携しているローンを利用できます。

GMOや楽天などの証券口座では、証券担保ローンを利用できない可能性があり、新たに証券口座を開設する必要があります。

コムストックローン・ダイレクトは証券会社に証券取引口座を開設している方に向けた汎用性の高い証券担保ローンなので、契約できる可能性があります。

自分が株を所有している口座が、証券担保ローンの対象になっているか確認するようにしましょう。

代表的なおすすめ証券担保ローン8選を紹介

代表的な証券会社の証券担保ローンを、ご紹介します。

それぞれの特徴が異なっているので、自分に合った証券担保ローンを選びましょう。

日証金と提携している証券担保ローンであるコムストックローンについて詳しく説明します。
コムストックローンにはいくつか種類があるので、それぞれの特徴を把握しましょう。

コムストックローン・SBI証券
資金使途自由
手続方法日証金のウェブサイトから
対象者満20歳以上75歳未満
必要書類2種類の本人確認書類(運転免許証や健康保険証など)
契約手数料無料
限度額30万円~1億円
契約期間1年間

日本証券金融株式会社が、SMBC日興証券と連携して提供している証券担保ローンは「コムストックローン・SBI証券」と呼ばれています。

ネット証券最大手の証券会社である、SBI証券に口座を所有している方が対象です。

SBI証券で所有している株式を担保にして、融資を受けられます。
30万円から最大1億円まで借り入れ可能で、資金の使い道は自由です。

SBI証券は530万人以上に選ばれている証券で、ポイントサービスやマーケット情報が充実しています。

資金運用しながら資金調達ができるため、株の管理にも便利でしょう。

イージー・コムストックローン(SMBC日興証券)
資金使途自由
手続方法日証金のウェブサイトから
対象者満20歳以上75歳未満
必要書類2種類の本人確認書類(運転免許証や健康保険証など)
契約手数料無料
限度額30万円~1億円
契約期間1年間

日本3大証券会社の一つである、SMBC日興証券に口座を所有している方が対象の証券担保ローンである、「イージー・コムストックローン」。
インターネットで取引を完結させられる便利な証券担保ローンです。

SMBC日興証券は投資について学べるセミナーや、インターネット動画が充実しています。
人生100年時代を豊かにするための投資がコンセプトです。

SMBC日興証券で持っている株式を担保にしてローンを利用できます。
30万円から最大1億円までが利用可能額です。

インターネットでスピーディーに取引を完了でき、リアルタイムで融資を受けられる点が特徴に挙げられます。
「まとまったお金が急に必要になった」という方におすすめでしょう。

新コムストックローン・野村証券
資金使途自由
手続方法日証金のウェブサイトから
対象者満20歳以上75歳未満
必要書類2種類の本人確認書類(運転免許証や健康保険証など)
契約手数料無料
限度額30万円~1億円
契約期間1年間

日証金が野村証券と提携してサービスを提供している証券担保ローンである「新コムストックローン・野村証券」。
野村証券に口座を持っている方は、株式を保有したまま融資を受けられるため、新コムストックローン・野村証券を利用だとメリットが多いと言えます。

野村グループの証券会社である野村証券は顧客の希望に合わせた資産形成や資産管理をサポートしています。
株式の買い取や家のリフォーム、新車の購入、子どもの教育資金、旅行資金など、資金の使い道は自由です。

マイクロコピーバルーン提携証券会社に口座がなくてもOK コムストックローン・ダイレクトマイクロコピーバルーン
資金使途自由
手続方法日証金のウェブサイトから
対象者満20歳以上75歳未満
必要書類2種類の本人確認書類(運転免許証や健康保険証など)
契約手数料無料
限度額30万円~1億円
契約期間1年間

提携証券会社に口座がなくても、日証金に口座振替すると融資を受けられる「コムストックローン・ダイレクト」。
都度手続きが必要になるものの、自分が現在所有している証券会社の株を担保にできるため便利です。

現在利用している証券会社に証券担保ローンのサービスがなくても、証券担保ローンで融資を受けられます。
「持っている株式の口座を変えないで借り入れを行いたい」という方におすすめ。

100万円を1ヶ月利用した場合、融資率が4.175%のときは3545円の利息になります。
低金利であるため借り入れしやすいのが嬉しいポイントです。

訪問型の証券担保ローン・セレクト
資金使途自由
手続方法日証金のウェブサイトから
対象者満20歳以上75歳未満
必要書類(個人)本人確認書類、印鑑登録証明書、収入証明書、その他書類
(法人)登記事項証明書、代表者印鑑登録証明書、直近3期分の決算報告書類一式、本人確認書類、その他書類
契約手数料無料
限度額30万円~1億円
契約期間1年間

ローン・セレクトは日証金の提供する個人、法人向けの証券担保ローンです。
法人も利用できる証券担保ローンであるため、ベンチャー企業の設立資金などを探している方でも利用できます。

日証金の担当者がニーズをヒアリングしに訪問しますが、使い道は原則自由です。

面談後、最短1週間ほどで融資を受けられます。

契約の流れは以下の通りです。

  1. 日証金に問い合わせ
  2. 訪問、借入申込み
  3. 審査
  4. 契約書類の送付
  5. 融資実行

関東圏以外の方は日証金に来店する必要があります。
公式サイトの「店舗情報」を参照してください。

また、相談や商品内容の説明はビデオ通話でも対応可能な場合があります。

野村証券の野村Webローンで資産運用しながら借りる

資金使途自由
手続方法日証金のウェブサイトから
対象者満20歳以上79歳未満
必要書類
契約手数料無料
限度額10万円~1億円
契約期間6ヶ月後の応当月の15日(基準を満たしている場合は自動更新されます)

インターネットで簡単に手続きを行えるのが嬉しい「野村Webローン」は、野村証券に株式を所有している方に向けた証券担保ローンです。
海外旅行、新車の購入、自宅の購入、留学資金、結婚費用など使い道は自由で、資金運用しながら融資を受けられます。

野村証券の口座を既に持っている方はローン契約、担保設定、極度額設定申込を行いましょう。

野村證券の口座を持っていない方は、まずは口座を作る必要があります。
野村Webローンの手続きの流れは以下の通りです。

  1. 証券取引の口座を開設する※
  2. 野村證券のオンラインサービスにログインする
  3. 野村信託銀行の普通預金口座を開設する
  4. ローンの申込を行う

対象期間中に借り入れを行うと、お借入日の初日から60日間分の利息が無料になるキャンペーンを行っており、初めて証券担保ローンを利用する方におすすめです。

ダイワの証券担保ローンは最短当日融資に対応

大和証券の提供する証券担保ローンである「ダイワLMS」。
スピーディーな借り入れと、使い道、返却、株式売買の自由度の高さなど利便性が特徴的な証券ローンで、最短で当日※に借り入れできます。

ローンサービスは「ダイワのSATローンⅡ」と「ダイワのネットローン」の2種類です。

※当日融資は、12時までに申込を完了させる必要があります。

ダイワのSATローンⅡ

資金使途自由
手続方法店舗から
対象者満20歳以上80歳未満
必要書類
契約手数料無料
限度額100万円~10億円
契約期間6ヶ月

ダイワのネットローン

資金使途自由
手続方法ダイワのオンライントレードから
対象者満20歳以上80歳未満
必要書類
契約手数料無料
限度額30万円~3,000万円
契約期間6ヶ月

「ダイワのSATローンⅡ」は法人も利用できますが、「ダイワのネットローン」は個人専用のローンになっています。

「資金が必要だけど資産運用は続けたい」「借り入れの手続きが面倒くさい」といった方におすすめの証券担保ローンでしょう。

「ダイワのSATローンⅡ」は店舗で手続き、「ダイワのネットローン」はパソコン、スマートフォン、タブレットなどのデバイスからインターネットで手続きを行います。

海外転出した場合や、借入上限額を超えるお借入申込となってしまった場合など、借入が不成立になるケースもあるため注意が必要です。